CanonEF  キヤノン最初で最後のコパル

 
このカメラはブラックボディのみである。見ていただいたとおりスタイルがF−1に似ている。ブラックの塗りも実にいい。何かの雑誌にも書いてあったがF−1のサブ機としてプロが使っていたらしい。Tv優先、マニュアル可、ハイブレッドシャッタ−、AEロック付き、バッテリ−チェックボタン付き。ミラ−アップ可。

このカメラで優れていると感じるのはファインダ−内情報である。Tv表示とAv表示がカニ目のアナログ方式ででていることである。これは結構見やすくて重宝する。

実はこのカメラ、コパルよりシャタ−がOEM供給されている最初で最後のカメラである。縦走りの金属幕シャッタ−、コパルスクエァである。Bと1/1000秒から1/2秒までが機械式であり1秒から30秒までが電子制御となっている。
このハイブリッドシャッタ−は、あの名機ニュ−F−1に受け継がれている事を思うと、先見の明があったというべきであろう。
つまり、一般撮影では電池がなくても使えるということである。

みのかんとEF

このカメラは偶然地元の骨董屋で見つけた。ぱっと見た時F−1かと思った。スタイルもさることながらEFのFのロゴがF−1のFのロゴとまったく一緒なのである。
僕が所有した最初のキャノンという意味でこのカメラには愛着をもっている。その時についていたレンズはタムロンの28mmであった。このレンズは開放ではあまりぱっしないレンズではないかと思う。モノクロで焼きずらいのである。
Tv優先というのはあまり好きではないのだが、このカメラだけは違っていた。ファインダ−の中でAv値を確認できるので、結果としてはAv優先みたいに使っている。この後に発売されるAE−1よりはずっと使いやすい。AE−1の欠点は巻き上げの感触である。ゴツゴツしていて実に感じが悪い。それに比べるとこのEFはスム−ズである。

今ではこのEFはたくさんあるキヤノンの中の一台であるが、当時は本当に大事に使ったものである。使い込んでいくほど愛着の出てくるカメラである。この愛着というものは、塗装であったり、操作性であったりと、機能とはまったく別の次元で決まってくるものである。その点でこのカメラは二重丸といえるだろう。

INDEXに戻る